ネクストジョブテラス視察

11月27日、東京しごとセンターを訪問し、当日解説されたネクストジョブテラスを視察しました。これは、派遣社員やアルバイト、非正規雇用で働く就職氷河期世代の30歳代の方たちが正社員として就職をできるよう支援するものです。
東京しごとセンターとしても求人開拓に取り組む画期的な事業で、現在の雇用対策の大きな要の取り組みとなるものです。

以下は、12月5日付の公明新聞より転載しました。
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・企業の人事OBがサポート
・正規雇用の企業には60万円支給
・3年間で1000人正規雇用めざす

東京都と東京しごと財団は11月27日、派遣社員やアルバイトなど非正規雇用で働く30歳代の人たちが正社員として就職できるよう支援する専用窓口「ネクストジョブテラス」を、東京しごとセンター(千代田区)内に開設した。これを強力に推進してきた都議会公明党(中島義雄幹事長)がオープン初日に視察。藤井一政調会長、小磯善彦副幹事長、谷村孝彦副政調会長、高倉良生、松葉多美子の各議員が参加した。
就職支援の対象は、企業が採用を控えていた就職氷河期に就職活動が重なり、正社員になれず、現在、非正規雇用の仕事で生計を立てている30歳代。年長フリーターとも呼ばれ、正社員との賃金格差や不安定就労から抜け出せないなど社会問題となっている。
そこで、こうした人たちの正社員就職を強力にバックアップするため、窓口には、企業で実際に人事・採用担当をしていたOBをジョブコーディネーターとして配置。企業の採用活動をよく知る立場から、就職先の紹介から就職後の定着まで継続的にサポートする。一方、紹介された人を正社員として6カ月以上雇用した企業には、1人当たり助成金60万円を支給。3年間で1000人の正規雇用をめざすとしている。
視察団一行は、ネクストジョブテラスの相談窓口などを視察し、関係者と懇談。この中で東京しごと財団の高橋都彦理事長は「景気後退で雇用情勢が悪化してきた時期に開設された意義は大きい。ここ数年が勝負」と意気込みを語った。また、窓口の担当者から「30歳代の労働力を求めている会社は少なくない。しっかり応援していきたい」と力強い声が聞かれた。
都内の非正規雇用者の割合は、昨年の都の調査で、全雇用者の34・7%と過去最高。このうち特に、30歳代は25・1%を占め、上昇傾向にもあるため、「短期に集中的に支援していく」(都就業推進課の飯田剛課長)としている。

都議会公明党は今年8月、都に対し、年長フリーターの正規雇用化へ新たな支援策を求める緊急要望書を提出。都側は「要望の趣旨を重く受け止める」と答えていた。昨年9月の定例会でも「年長フリーターの就労支援に積極的な具体策を」と訴えるなど、一貫して推進してきた。

【東京しごとセンター】
都が都民の雇用・就業支援を目的に、2004年7月に設置。仕事を探す若年者から高年齢者まで幅広い年齢層に対応し、キャリアカウンセリングや職業紹介、能力開発などのサービスを提供している。都の指定管理者として東京しごと財団が運営。開設以来、約2万8000人が就職し、30~54歳では80%近い就職率を誇る。都議会公明党の推進により、若年者向けのジョブカフェ設置をはじめ、女性の再就職支援など拡充し、07年8月には多摩地域にも新設されている。
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